春は何かを始める良い季節。
中には、春から資産形成・投資を始めてみようかな?と考えている方も多いと思います。
上図は、米国の株価指数の1つ、S&P500の横軸3年のグラフです。
2020年上半期にコロナショックによりマイナス30%ほど下落をしましたが。
その後は急激に回復をし、コロナ前の3,400ポイント~4,700ポイントまで上昇しました。
しかし、ここにきてコロナショック以降、初の明確な下落に直面しています。
- 今、投資をしているけどもこのまま続けて大丈夫なのか?
- 今、このタイミングで積み立てNISAを始めても大丈夫なのか?
という方もいらっしゃるかと思います。
今日はそんな下落局面を迎えている今、春から投資を始めてもいいの?という点について、みなさんと今後の状況・予測等を真面目にシェアしていきたいと思います。
今後の市場は危ない?
冒頭にお伝えした通り、現在、米国株価指数S&P500は、年初来マイナス12.5%程度まで下落しています。
2021年10月頃にも一時マイナス5%ほど下落して相場が危ぶまれたんですが。
この時の世界情勢としては、中国の不動産企業・恒大集団がデフォルトを起こしそう、ということで。
リーマンショック以降、同じようなショック相場が来るんじゃないか?という不安の中で下落をしていった感じです。
では、今の下落は何?というと。
言うまでもなく。ロシアによるウクライナ侵攻や米国の急激なインフレということもキーワードになっています。
米国では・・・
米国もあらゆる金融政策を打ってはいますが。
直近過去の後退局面を振り返ってみると、もうひと段落下落がやってくるのでは?という見方もあるようです。
期間 | 株価下落 | |
ITバブル崩壊 | 2000年3月~2002年10月 | -49% |
リーマンショック | 2007年10月~2009年3月 | -57% |
現在 | -12.5% |
日本をみてみると・・・円価値が弱体?
冒頭の米国株価指数S&P500に戻りますが、例えば2021年初来から今までの動きに着目すると。
およそ20%ほどの上昇となっています。
2022年初来でみるとマイナス12.5%になっているとはいえ、1年前に比べれば20%ほど上昇しているわけです。
つまり、今年ではなく去年から投資をしていれば、20%割安で買えたところ。
今年に関しては20%割高で株を買わないといけないわけです。
それに加えて、目下の懸念材料は円安の進行です。
今はドルの価値がどんどん上がって、円の価値がどんどん下がっている状況です。
2022年はおよそ115円ほどで推移してきたんですが、ここ数週間で119円へと4%ほど円安が進行しています。
ということは、仮に株価が一定だと仮定しても、円安が進んでいる場合(2021年初来から比較するとおよそ15%円安が進行)には、対外資産として割高で購入せざるを得ないわけです。
我々日本人にとっては、厳しい投資環境かもしれません。
投資環境は。「利上げ」、「景気後退局面(リセッション)」、「円安」というネガティブ要素だけなのかなぁ??
ポジティブニュースにも目を向けよう
ネガティブなニュースばかりが目にも耳にも入ってきやすいのが人間のサガですが。
投資を続ける以上、ポジティブな要素にも目を向けていく必要があります。
米国経済はS&P500に代表されるように、長期スパンでみれば確実に成長を続けてきました(上図)。
上図には10年スパンの図を掲載しましたが、統計上はここ130年ほど右肩上がりの経済成長を続けているとされています。
その過程では、ITバブルやリーマンショックなどの大きな下降局面もあったわけですよね。
それを乗り越えて経済は成長してきたわけです。
つまり、リセッションの時こそ、割安でリターンを伸ばすチャンスとポジティブに捉えることも必要かなと思います。
じゃあ、株価が下がったら投資をスタートすればいいってこと??
積立てNISAは来年に見送るべき?
私こてつもそうですが、上がったり下がったりする株価や経済情勢を前に、私たち庶民はどうしていけばよいのでしょうか。
ここ最近は、コロナによる先行きの不安感もあってか。ネット証券の開設が増加傾向にあるようです。
みなさん、資産形成・投資に興味を抱く方が増えているという現れですね。
かといって、株価が下落する頃合いを見計ったほうがよいのか?というと。
私こてつ的には、トレーダーでも機関投資家でもなく、本業は別に持つ我々社会人にとって。
値動きを日々チェックして、株を売って買って、といったことをやっているわけにはいきません。
また、精神衛生上もよくないと私自身は感じています。病んじゃいますよね。
いつが株価の底値なのか、高値掴みにはならないのか、ということは誰しもが思うものですが。
プロでも難しい見極めが、私たち素人にできるはずがないんです。
潔く、あきらめましょう。
【まとめ】混迷する情勢 積立てはやいかに⁉
やっぱり、月並みとなりますが。
定額積立+ドルコスト平均法
で時間を味方につけて、淡々と機械的に買い続けることが最適解なのではと個人的には思います。
投資を続けるには、感情を排除することが大切なんです。
あー--、底値を逃したー--
あー--、高掴みしたー---
という一切の感情を排除して。
上がったら少ない口数を、下がったら多い口数を粛々と買い続ける。
その結果、数年後、数十年後にはトータルリターンでメリットを享受するというのが、素人である私たち庶民にとってのベストシナリオですね。
ということで。
始めるなら今
というのが私こてつ的見解となります。
つみたてNISAの誤解
たまに、「積立NISAは年の途中から始めると損するよ」などという都市伝説を時に耳にします。
金融庁のホームページにもあるように、つみたてNISAは、
- 20年間非課税で運用できる制度
- 毎年上限40万円を拠出できる制度
という、ある種別々の定義づけとして成立しています。
非課税というのは、
2021年に40万円拠出した → 2040年 100万円になった
と仮定した場合、その差分(利益)に対して本来課税される税額20.315%が非課税になりますよ、というものです。
また、2022年に買ったものは2041年まで非課税運用が可能ですし、2023年に買ったものは2042年まで非課税運用ができます。(=運用期間20年間)
2021年非課税ボックスを2040年まで、2022年非課税ボックスは2041年まで、2023年非課税ボックスは2042年までという感じです。
だから、年の途中に始めたら損をするというのは少し誤解です。
我々庶民が拠出できる額は、時間を味方につけて育てていくしかありません。
思い立ったが吉日
すぐに証券口座を開設して、つみたてNISAを始めましょう。
2022年の非課税ボックスは、2041年まで大切に再投資運用されます。
以上、こてつでした。
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